不労所得

FIRE(ファイア)が今注目されている?資産運用で経済的な自立を叶えるポイント

FIRE(ファイア)
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従来の日本の終身雇用・年功序列型のキャリアの考え方とは異なる概念として、FIRE(ファイア)が最近注目を集めています。

FIREとは、仕事以外の経済源を確立させて早期退職し、時間を仕事以外の目標などに費やすことを指します。

FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の頭文字で、経済的に自立することで早期退職の実現を目指し、退職後は資産運用などで生計を立てていくライフプランのことです。経済的自立とは、給与収入等がなくても投資の運用益などで生活できる状態のことを指します。経済的自立を達成することで、早期リタイアをし、自由に暮らす生き方、それこそがFIREの考え方です。
引用:特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会FIREという考え方

仕事に縛られず、自由な生き方が手に入る一方で、老後の資金がどうなるのかといった不安が残るケースも多いです。

ここからは、FIREの詳しい概要とメリット・注意点について詳しく解説していきます。

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FIREとは?【仕組みをわかりやすく解説】

FIREは経済的自立、早期リタイアの頭文字である、“Financial Independence, Retire Early”をとった造語です。

「経済的自立と早期退職」を意味し、資産運用で得られる収入だけで生活できるようになり、若くして仕事をリタイアするライフスタイルのことをいいます。

FIREの主なポイント
  • 経済的自立 (Financial Independence):労働に依存せず、資産運用で得た収入(配当金や分配金など)で生活費をまかなえる状態
  • 早期退職 (Retire Early):定年を待たずに仕事を辞め、時間や場所に縛られない自由な生き方を選択する

欧米発信で盛り上がってきたキャリアの考え方で、終身雇用が一般的な日本にも最近入ってきました。

日本は欧米と比較してキャリアに多様性がないと考えられてきましたが、近年は転職の活発化など、新卒で入った会社を勤め上げる美徳などに、少しずつ変化が生まれました。キャリアの多様化が進むことにより、FIREも注目を集めています。

FIREの考え方は経済的な自立と早期リタイア

FIREは、以下のような単純な早期退職とは一線を画すものです。

FIREの考え方
  • 生活に十分な貯蓄をキープして、退職する
  • 脱サラをして、個人事業にチャレンジする など

FIREは単なる早期退職ではなく、資産運用を継続しておこない、運用益で生活することを前提とした方法となります。

収入が無くても生活できるほどの貯金や、脱サラして成功するために資金を貯めようと思ったら、退職のタイミングは遅くなってしまいます。

FIREは早いタイミングで資産運用に挑戦して、運用益で暮らしていける目途がたったタイミングで早期退職をして、その後は運用益の範囲で生活していくことを前提としています。

これまでの「早期リタイア」との違い

FIREと従来の早期リタイアの主な違いは、リタイア後の生活資金の源泉と働き方に対する考え方にあります。

FIRE(経済的自立と早期リタイア) 従来の早期リタイア
資金源 資産運用による不労所得(配当金や売却益など)で生活費を賄う 早期退職金や貯蓄した資産を取り崩して生活する
資産維持 資産を減らさずに(あるいは増やしながら)生活することを目指す 計画的に資産を切り崩していくため、将来的に資産が枯渇するリスク
働き方 経済的に自立しているため、働くかどうか、どのように働くかが完全に自由 会社を完全に辞めて引退し、基本的に働かない生活を送ることを指す場合が多い

端的に言うと従来の早期リタイアが「十分な貯蓄を切り崩して引退する」ことに対し、FIREは「資産運用で生活費を永続的に生み出し、仕事からの自由を達成する」という点で異なります。

FIREを実現するために不労所得は「4%ルール」で算出する

FIREのタイミングは、4%ルールの範囲内で運用できているかどうかが、大きな判断基準となります。

4%ルールとは、投資資金の元手4%の収益を確保でき、かつその4%の範囲内で生活ができる状態を指します。

投資資金(元本)の4%≧年間の生活資金

投資元本の4%以内に生活費を抑えられるのであれば、資産を減らすことなく生活できるというのが、このルールの根拠となります。

株式と債券の組み合わせを含む引退者のポートフォリオからの年次引出しに対して、著者らが検討によって導き出したシナリオの1つに、「4%ルール」がある。ここでいう4%は、初年度のポートフォリオに対する引出しの割合のことであり、それ以降の年は消費者物価指数(CPI)に応じた生活費を反映した金額が想定される。

引用:ウィキペディア(Wikipedia) トリニティスタディ

ただし、4%ルールにも以下の懸念があり、必ずしも絶対的な指標という訳ではありません。

4%ルールの懸念
  • アメリカで確立した考え方で、米国株式市場の成長率とインフレ率に基づいている
  • 投資元本の4%の収益を得続けるには、それなりの経験が必要

4%という数値が100%信頼できる判断基準とは一概には言えませんが、投資元金1億円の人の生活費が400万円と考えると、比較的妥当な数字ではあります。

想定年間支出の25倍がFIREに必要な資産

投資元金の4%が生活資金になると考えると、想定される1年間の支出の25倍の資金が必要な計算になります。

年間の生活費が200万円なら、単純計算で200万円×25=5,000万円の貯蓄が必要ということになります。

ただし、十分な額の貯蓄があっても資産運用が上手くいかなければ、この計算は成り立ちません。自分にあう資産運用の方法を探していくことも、重要なポイントです。

資金に応じてFIREの形を変える

FIREは投資元金を貯めて、それを元手に早期リタイアして資産運用をしていく方法です。

ただ、早期リタイアに十分な元手を稼ぐのは、どうしても時間がかかってしまいます。

そこで、まずは少額の投資元金を確保して運用に回しながら、フルタイム勤務をやめてパートタイムや副業収入に移行するというのも一つの手です。

FIREの4つの種類【それぞれの違いを比較】

FIREの4つの種類をチェックしましょう。それぞれの方法の違いを比較しました。

概要 資産収入 労働収入
ファット・ファイア(Fat FIRE) 資産運用益のみで豊かに暮らす
完全に労働から解放される
全生活費をカバー なし
リーン・ファイア(Lean FIRE) 資産運用益のみで暮らすが、極限まで節約し、質素な生活を送る 全生活費をカバー なし
サイド・ファイア(Side FIRE) 資産運用益を基本とし、足りない生活費を副業などで補う 生活費の一部をカバー あり(副業・パート)
コースト・ファイア(Coast FIRE) 将来必要な資産額は達成済み
あとは運用に任せて、ストレスのない働き方で暮らす
現時点では生活費を賄わない あり(生活費全額)

ファット・ファイア(Fat FIRE)

ファット・ファイア(Fat FIRE)は生活費を元々多く使わない人などが、少ない元手・少ない消費で生活をするスタイルです。

お金を使う以外の部分に幸福を感じる方なら、検討すべき方法の一つでしょう。

一方でこのスタイルは突発的な出費の増加に弱いので、いざという時のための対策も立てておく必要があります。

メリット
デメリット
  • 生活水準の維持・向上が期待できる
  • 出費に神経質になる必要がない
  • 趣味や長期の海外旅行などを楽しめる
  • 必要な総資産が数億円規模になることも多い
  • 達成までの長期にわたる努力が必要
  • 高度な金融知識と経験が求められる

リーン・ファイア(Lean FIRE)

リーン・ファイア(Lean FIRE)は、豊富な資金があり、資産運用することでリッチな暮らしが出来る人のスタイルです。

早期リタイアの中でも、最も理想的な状況と言えるでしょう。事業で成功した方や資産家以外は、なかなか実現が難しい方法でもあります。

メリット
デメリット
  • ファットFIREなどに比べて圧倒的に早く経済的自立を達成できる
  • 高い貯蓄率を実現しやすい
  • 早期にストレスから解放される
  • 日々の生活は切り詰められる
  • 精神的に疲弊することがある
  • 大きな出費が発生した際リスクがある

サイド・ファイア(Side FIRE)

サイド・ファイア(Side FIRE)は、「資産運用による不労所得」と「自分の好きな形での労働収入」の二本柱で生活費を賄います。資産運用をしつつ、足りない部分を副業で補うスタイルです。

完全に仕事を辞めるのが不安という人にとって、一番現実的な方法だと言えます。

「完全に労働から引退する」のではなく、経済的自立を達成した上で「労働を義務ではなく選択に変える」ことを目指します。

メリット
デメリット
  • 総資産額が少なく済み、早期達成が可能
  • 経済的な不安が軽減される
  • 社会とのつながりを維持できる
  • 労働収入を得る必要がある
  • 時間的・場所的な拘束が発生する
  • 労働収入が途絶えるリスクがある

コースト・ファイア(Coast FIRE)

コースト・ファイア(Coast FIRE)がおすすめなのは、将来的にFIREを達成するための「必要な元手」はすでに貯まっており、あとはその元手を長期運用することで目標額に到達することが確実な状態です。

資産運用はおこなうものの、自分のやりたい仕事も挑戦的におこなうスタイルです。

フルタイムで働かず、あくまで趣味として仕事を捉えることで、ストレスからの解放を目指す意味合いもあります。

メリット
デメリット
  • 精神的プレッシャーから解放される
  • 働き方の自由度が増す
  • 将来的に大きな資産に育つ可能性が高い
  • すぐには労働を辞められない
  • 運用益が計画通りに出ないリスク
  • 目標設定が難しく計画が曖昧になりがち

FIREをするメリット

FIREを達成することには、これまでにはない多くのメリットがあります。

FIREの最大の魅力は、経済的自立と早期リタイアで自分の人生の舵取りを自分自身で行えるようになることです。

メリット1】仕事以外の時間が確保できる

FIREをすることで仕事の様々な制約から自由になることがメリットです。お金のために仕事を我慢して続ける必要がなくなります。

正社員でフルタイム出勤をすると考えると、週5日8時間ほどは仕事に時間を費やすことになります。

こうした生活スタイルだと、仕事以外の趣味や勉学、その他のチャレンジしたいことに時間を使うのは難しいです。

住まいや将来のプランなども、今の仕事を基準に考えなければいけません。

メリット2】資産運用の知識や経験が増える

不安定な時代の中で、FIREを通して資産運用のスキルを身に付けておけば今後を生き抜くのに大きな助けとなります。

FIREを目指す過程で株式、債券、投資信託、不動産といった様々な資産クラスの特徴やリスク・リターンの関係を学び、金融リテラシーが身に付くでしょう

そもそもFIRE達成には短期的な期間で利益を出すことではなく、世界経済にかかわる長期的な資産形成が不可欠で、実践する経験を積めます。

冷静に資産状況を分析し、適切な行動をとる精神力と判断力、リスク管理能力が養われることもメリットです。

メリット3】元金が貯まりさえすればすぐできる

従来の早期リタイアの考え方だと、生活に必要な貯蓄を短期間で貯める必要がありました。実行しようと思ったら、平均年収の2倍前後の収入が必要な計算となります。

そのため、早期リタイアは現実的に大企業の高収入サラリーマンや個人事業主でなければ実行が難しいものでした。

しかし、FIREは資産運用に必要な元金が貯まりさえすれば収益を得ながら生活をすることが出来るので、 最初に生活資金をすべて貯蓄しておく必要はありません

そのため、FIREは従来の早期リタイアよりも少ない元手でおこなうことが可能です。

メリット4】キャリア・働き方が柔軟になる

サイドFIREなどは完全に働かなくなるわけではありません。経済的な基盤があるため、「義務」ではなく「楽しみ」や「生きがい」のために働くという選択肢が生まれます。

収入を気にせず、自分の情熱がある分野や社会貢献性の高い仕事に挑戦できるでしょう。キャリアチェンジのために学校に通い直したり、新しいスキル習得に集中したり、新しい生き方ができますね。

資産に余裕ができてキャリア・働き方が柔軟になることは、FIREをするメリットです。

FIREをするデメリット

FIREをするデメリットについても、チェックしましょう。

資産運用が困難になると計画以上に目減りし、生活が立ち行かなくなる可能性があります。

デメリット1】安定収益の確保が難しい

年4%の利回りで資産運用をするのは、簡単に見えますが常に成功するとは限りません

株式投資や不動産投資は市場が変化する外的要因も多く、収益を継続して維持できる確証はありません。

FIREをする前に、投資・資産運用の知識習得は不可欠となります

デメリット2】失敗した時の再就職が難しい

FIREを2、3年試してみて結果的に失敗となった時、経歴上は空白期間ができるので再就職が難しくなります。

早期リタイアを目指す人は収入が比較的多い仕事に就いていることが多いですが、再就職後に前職とのギャップに苦しむケースもあります。

FIREを考えている方は、失敗した時にどうするのか幅広い選択肢も用意しておきましょう。

デメリット3】想定外の出費のリスクがある

資金を貯めてFIREをした矢先に、自身や家族の事故・病気などで予想外の出費がかかる可能性もあります。

【緊急予備資金の考え方と目安額】

緊急予備資金の目安 生活費20万円3ヵ月分の場合 60万円
生活費30万円6ヵ月分の場合 180万円
生活費35万円1年分の場合 420万円

引用:日本FP協会|くらしとお金の安心ブック

資産運用で得られる収益以外にも、どんな出費があるかを厳しめにシミュレーションしておかないと、計画が失敗する可能性は高くなってしまいます。

生活費など想定できる出費に対して、余裕を持てるくらいの見積もりをしておくことが重要です。

デメリット4】目的を持って生活できないことも

サラリーマンや会社員などの働き方は制約も確かに多いですが、仕事のやりがいや頑張った分だけ報酬が得られる仕組みなど、生きがいとなる要素も多数あります。

いくら人生に仕事以外の目標があったとしても、いざ自由になった時にストイックに目標を追うのは難しいものです。

特にまだ若い方がFIREを実行する場合は、ある程度は人生の目標や理想がないとやりがいの無い状態に陥ってしまいます。

FIREを実現するステップ

FIREは計画的なアプローチが不可欠です。ステップを含め、FIRE成功までの道筋を詳細に解説します。

ステップ1】生活費を考えて必要資金を計算

ステップを含め、FIREに至るまでの道筋を詳細に解説します。まずは現在の年間支出額を把握しましょう。

家計簿アプリなどを利用し、生活費を分野に分けて洗い出します。

生活費の種類 詳細
固定費 家賃、保険、通信費など
変動費 食費、娯楽費など

洗い出たらFIRE後の理想の生活費を見積もりましょう。FIRE後は生活スタイルが変わるため、リタイア後の年間生活費を現実的に見積もります。通勤費がなくなる、趣味にお金を使う時間が増えるなども加味してください。

FIRE達成に必要な総資産額(目標額)は「4%ルール」を目安に計算します。「年間生活費の25倍」の資産があれば、理論上は資産を減らさずに生活できるという考え方が基本です。

FIREに必要な総資産額の計算
FIREに必要な総資産額=年間生活費×25
例:年間生活費が300万円の場合、目標資産額は300万円 × 25 = 7,500万円となります。

ステップ2】FIRE達成に向けた投資

目標金額が明確になったら、次は資産を効率的に増やす段階です。支出を抑え、収入から生活費を引いた残りを全て投資に回せるよう、貯蓄率を高めます。FIRE達成までのスピードは貯蓄率に比例します。

長期・積立・分散投資は、NISAやiDeCoといった非課税制度を最大限に活用し、税制優遇を受けながら資産形成を行いましょう。

S&P500や全世界株式インデックスファンドなど、低コストで広範囲に分散された投資信託を中心に積み立てます。

ステップ3】達成時期を見定め、働き方を調整する

目標額の8割〜9割程度が見えてきたら、現在の仕事を辞める時期や、サイドFIREに移行するための働き方を具体的に計画します。

目標額達成の確度が高まった時点で、退職希望日を決定します。ボーナス時期や年度末など、職場への影響が少なく、かつ自身にとってメリットのある時期を選んでください

退職後の健康保険(任意継続か国民健康保険か)や年金(国民年金への切り替え)、住民税の一括納付など、会社員時代とは異なる手続きについて市区町村の窓口や専門家に相談し、シミュレーションしておきます。

サイドFIREやバリスタFIREを選択する場合、次の働き口を探し始めます。この際、「収入を得ること」よりも「ストレスなく続けられるか」「社会保険に入れるか」といった点を重視して仕事を選びます。

ステップ4】FIRE実行(リタイア)後のキャッシュフローを管理

「4%ルール」に基づき、年間生活費(例えば年間300万円)を賄うために、保有資産の一部を計画的に売却して現金化します。

年に一度まとめて行うか、四半期ごと、あるいは毎月定額など、自分の管理しやすい方法を考えておきましょう

生活費を取り崩すことで資産配分が崩れるため、年に1回程度は「リバランス」を行います。例えば、株価が上昇しすぎて株式の比率が高まった場合は、株式を売却して債券や現金の比率を戻すなどして、リスクコントロールを徹底します。

定期的な生活費と目標のレビューは必須で、必要に応じて生活防衛費(現金ポジション)を調整します。

FIREで人生の目的を達成しよう

FIREは働かずに生活をすることが目的なのではなく、労働に使う時間を減らして、人生を自由に使えるようにするものです。

そのため、ただ「楽をしたい」「仕事をやりたくない」という方がFIREをすると、失敗する可能性が高まります。

FIREの内容を理解した上で、自分に合った準備、やり方をとっていきましょう。

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