社労士(社会保険労務士試験)の合格を目指すためには、事前に勉強のスケジュールを立てることが重要です。
勉強する順番やスケジュールを決めることで自分のやるべきことが明確になり、満遍なく全科目を勉強できるため、合格できる可能性が大きく高まります。
また、計画に沿っているか適宜確認ができるため、学習の進捗状況を確認するのにも役立つでしょう。
この記事では、社会保険労務士試験をいつから始めたら良いのか、合格に向けて必要な勉強時間・順番・スケジュールを立てるメリットなどを解説します。
- 社労士試験の勉強はいつ頃から始めれば良いのか
- 社労士試験合格のための勉強時間の目安
- 社労士合格に向けた勉強の順番とスケジュール
- 社労士試験に合格するための勉強法
社労士(社会保険労務士)試験の合格難易度
社会保険労務士は国家資格に位置し主に企業の人事・労務管理において重要な役割を担う専門職で、その試験の難易度は非常に高いです。
合格率はここ数年で6〜7%程度と非常に低く、難関とされています。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和5(2023) | 42,741人 | 2,720人 | 6.4% |
令和4(2022) | 40,633人 | 2,134人 | 5.3% |
令和3(2021) | 37,306人 | 2,937人 | 7.9% |
令和2(2020) | 34,845人 | 2,237人 | 6.4% |
令和元(2019) | 38,428人 | 2,525人 | 6.6% |
平成30(2018) | 38,427人 | 2,413人 | 6.3% |
平成29(2017) | 38,685人 | 2,613人 | 6.8% |
平成28(2016) | 39,972人 | 1,770人 | 4.4% |
参考:厚労省|「合格者数等の推移(過去10年)・第55回社会保険労務士試験合格者の年齢別・職業別・男女別構成」より
例えば、2023年度の試験では、受験者数42,741人に対し合格者は2,720人で、合格率は6.4%でした。
一方、2022年度の合格率は5.3%とさらに低かったことからもわかるように、毎年多くの受験者が挑戦し、その中でも限られた人数しか合格できない厳しい試験です。
他の法律系国家資格と比較すると、社労士試験は行政書士や宅地建物取引士(宅建士)よりも難易度が高く、司法書士よりはやや易しい位置付けにあります。
資格名 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
司法書士 | 13,372 | 695 | 5.2% |
行政書士 | 46,991 | 6,571 | 13.9% |
宅建士 | 233,276 | 40,025 | 17.2% |
社労士 | 42,741 | 2,720 | 6.4% |
社労士(社会保険労務士)試験を合格するのに必要な勉強時間
社会保険労務士(社労士)試験の合格に必要な勉強時間は一般的に500から1,000時間とされていますが、これはあくまで平均的な目安です。
実際の必要時間は受験者の基礎知識や理解度、学習方法によって大きく異なります。
効率的な学習を目指す場合、通信講座や資格スクールの利用が推奨されますが、それでも最低500時間の学習時間を確保することが望ましいとされています。
- 1年間の準備期間を設けたうえで、日々の勉強時間を計画
- 独学で挑む場合は1日に2~3時間以上の勉強時間を確保
- 資格スクールや通信講座を利用する場合でも1日1時間以上の勉強時間を確保
また、社労士試験は一発合格が難しい試験であり、何度か挑戦する受験生も少なくありません。
そのため、1,000時間以上の学習をこなしても合格が保証されるわけではありませんが、充分な準備と根気強い学習が合格への鍵となります。
1日・1ヶ月あたりに必要な勉強時間
前述したように、社会保険労務士試験の合格に必要な総勉強時間は、一般的に800時間程度とされています。
これを基に、標準的な合格者が設定する勉強期間、すなわち10〜12ヶ月で割ると、1ヶ月あたり約67〜80時間の勉強が必要になります。
- 1週間に必要な勉強時間:約16.8〜20時間(※1ヶ月を4週間と考えた場合)
- 1日あたりの勉強時間:平日なら約2時間、週末なら約5時間
平日・休日に確保すべき勉強時間
社会保険労務士試験合格に向けた勉強時間の確保は、受験生にとって重要な戦略の一つであり、特に平日と休日での勉強時間配分は効率的な学習計画を立てるうえで重要な指標となります。
実際に社労士の試験に臨んで合格した方が取り組んだ勉強時間のデータによると平日は多くの受験生が2時間から3時間の学習時間を確保しており、これが最も一般的な時間帯です。
勉強時間 | 平日 | 休日 |
---|---|---|
30分 | 2% | 0% |
1時間 | 7% | 0% |
1時間30分 | 10% | 0% |
2時間 | 24% | 5% |
2時間30分 | 5% | 2% |
3時間 | 21% | 17% |
3時間30分 | 7% | 2% |
4時間 | 10% | 12% |
4時間30分 | 5% | 2% |
5時間 | 5% | 24% |
6時間以上 | 5% | 36% |
参考:令和5年度社会保険労務士試験合格者向けアンケート結果より
これはフルタイムの仕事やその他の日常的な義務とのバランスを考慮した結果です。
一方、休日は学習時間を大幅に増やす受験生が多く、5時間以上を勉強に費やすケースが一般的です。
特に6時間以上勉強する受験生の割合が36%に達しており、休日を利用した集中的な学習が行われていることが窺えます。
このような休日の長時間勉強は、平日に確保しにくい広範囲のトピックや難解な問題に取り組むのに最適な時間です。
【受験者別】社労士(社会保険労務士)試験合格に向けて勉強を始めるタイミング
社会保険労務士試験はその難易度の高さから、合格には相応の準備が必要です。
試験合格に必要な勉強時間の目安は大体1,000時間とされており、これをどのように配分するかは受験者の生活環境や仕事の状況によって異なります。
ここからは、「仕事をしながら試験に合格したい社会人」と「マイペースで勉強する受験者」に分けて、勉強を始めるべきタイミングについて解説します。
【社会人】試験勉強は本番の1年2ヵ月前から始める
社会人は時間の確保が難しいため、計画的なスケジュールが非常に重要です。
平日は1日2~3時間、土日は合計8時間程度の勉強時間を確保するのが理想的です。
週16時間の勉強時間を確保できるのであれば、試験の約1年2ヶ月前の7月から勉強を開始するのが望ましいです。
社会人でもこの計画に従えば、効率良く試験対策を進めることが可能です。
【スケジュールが取れない】試験勉強は本番の2年4ヵ月前から始める
1週間のスケジュールがしっかりとれない方や短期間に詰め込んで学習するのが苦手な方は、学習の開始時間を早めにして学習の進捗に合わせながらマイペースに学習を進めることをおすすめします。
それでも平均週8時間の確保は必要で、合格に必要な合計の時間に到達するなら、前述のケースの2倍の2年4ヵ月ほど前から学習をスタートする必要があります。
長期間にわたる計画であるため、勉強の進捗に応じて柔軟にスケジュールを調整する余地も持つことが重要です。
この方法では、時間のプレッシャーを少なくしながら、じっくりと試験対策を進めることができます。
【学習開始時期別】社労士(社会保険労務士)試験合格に必要な勉強時間
社会保険労務士試験の合格を目指すための学習開始時期は、受験者のライフスタイルや勉強時間の確保が可能な日数によって大きく異なります。
以下では、異なる学習開始時期に基づいて、それぞれの期間で必要とされる勉強時間について解説します。
社労士(社会保険労務士)試験の前年1月~3月から学習を始める場合
1月から3月に学習を開始する場合、約1年半(約540日)の学習期間があります。
合格に必要とされる1,000時間をこの期間で割ると、1日あたり約2時間の勉強が必要です。
- 初期段階では科目の全体像を掴むことに重点を置く
- そのうえで勉強することを習慣漬けにする
- モチベーション維持のため、特定の曜日に限り休憩する日を設ける
この長期間の利点を活かして、着実に知識を深めていくことができます。
社労士(社会保険労務士)試験の前年4月~6月から学習を始める場合
4月から6月にかけて学習を開始すると、約1年3ヶ月の準備期間が確保されます。
この時期に始める場合は、1,000時間の勉強時間を約460日で割り、1日あたり約2.2時間の勉強が求められます。
- 最初の数ヶ月(4~8月まで)は基礎知識の定着に努める
- 9月からは問題演習を解きながら、基礎を入れなおす復習期間にする
社労士(社会保険労務士)試験の前年7月~9月から学習を始める場合
7月から9月に学習を開始した場合は、約1年の準備期間があります。
800時間を365日で割ると、1日あたり約2.2時間の勉強が必要になります。
このスタンダードなスタート時期では、月ごと、曜日ごとに効果的な学習スケジュールを計画することが合格へのカギとなります。
- 1週間の勉強時間が約15時間になるような勉強時間を立てる
- 勉強時間の確保が難しい場合は別日にその日の勉強時間を割り当てるなど適宜柔軟に対応
社労士(社会保険労務士)試験の前年10月~12月から学習を始める場合
10月から12月に勉強を開始する受験者には約9ヶ月の学習期間があります。
この期間での合格を目指すためには、800時間の学習時間が推奨されます。
- 1日平均約3時間の学習が必要
- 早期から問題演習を取り入れることが重要
- 復習を問題解決中心で行うことにより、理解の深化と効果的な時間管理を学べる
社労士(社会保険労務士)試験の年の1月~3月から学習を始める場合
1月から3月に勉強を開始し、同年の試験に合格を目指す場合、約6ヶ月の短い学習期間で800時間の学習が必要です。
これは1日平均約4.4時間の勉強時間を意味します。
短期集中型の学習で効率的に進めるためには、各科目の重点を把握し、多くの問題演習をこなすことが不可欠です。
特に、効率的なインプットとアウトプットのバランスを取りながら、積極的に学習内容を確認することが成功の鍵となります。
短期間での学習は、集中力と計画的な進行が求められるため、明確な目標設定と日々の進捗管理が重要です。
社労士(社会保険労務士)試験のスケジュール例【順番に沿って解説】
ここまで社労士(社会保険労務士)試験の勉強はいつから始めるべきか?ということを解説してきましたが、ここからは勉強スケジュールの例についてのご紹介です。
社労士試験の試験範囲は労働法から各種保険法、一般常識と範囲が広く、闇雲に勉強しても合格は望めません。
先述の通りいつから勉強を始めるべきかは人によって異なりますが、約1年前の9月から始める場合の勉強スケジュールをこれからご紹介していきます。
- 順番1】各科目の概要理解(9月~10月)
- 順番2】労働基準法・労働安全衛生法対策(11〜12月)
- 順番3】労災保険法・雇用保険法・労働保険徴収法対策(1〜2月)
- 順番4】健康保険法・国民年金法・厚生年金保険法対策(3〜4月)
- 順番5】社会保険・労働に関する一般常識対策(5月)
- 順番6】直前期(7月~8月)
順番1】各科目の概要理解(9月~10月)
9月〜10月の社労士の勉強を開始して間もない時期は、各科目の概要理解に努めます。
最初の順番の段階では、まだ社労士試験の各科目をしっかりと理解できなくても問題ありません。
「法律が制定された目的や背景」「どのようなことを勉強するのか」など、大まかなイメージを掴むことが大切です。
目安としては社労士試験の参考書やテキストを1〜2周読むイメージになります。
順番2】労働基準法・労働安全衛生法対策(11〜12月)
11〜12月は社労士試験の根幹部分である労働基準法・労働安全衛生法対策を進めていきます。
社労士試験の労働基準法・労働安全衛生法は比較的難易度が低く、得点しやすい特徴があります。
またいずれも過去の判例から出題されるケースが多いため、法令部分だけでなく判例も押さえておくことがおすすめです。
もし判例の理解が難しければ、最低でも「結論部分だけ」押さえておきましょう。
順番3】労災保険法・雇用保険法・労働保険徴収法対策(翌1〜2月)
1〜2月は労災保険法・雇用保険法・労働保険徴収法など労働関係法令の対策を進めていきます。
いずれも「給付日数」「○日以内に届出」など暗記しなければならない事項が多いですが、逆に暗記できれば得点できる問題も多いです。
内容を理解することも重要ですが、テキストを読み過去問を繰り返し解けば自然と知識が習得できる科目となっています。
めげずに何度も演習に取り組めば、労災保険法・雇用保険法・労働保険徴収法は得点源にできるでしょう。
順番4】健康保険法・国民年金法・厚生年金保険法対策(翌3〜4月)
3〜4月は健康保険法・国民年金法・厚生年金保険法の勉強に取りかかる時期です。
実際健康保険法・国民年金法・厚生年金保険法対策で苦労する受験生は多いため、粘り強く取り組むことが重要です。
また理解を早めるコツとして「自分や家族の生活に当てはめて考える」が挙げられます。
例えば下記のように勉強した内容を実生活に落とし込むことで、理解するスピードは格段に上がります。
- 自分の健康保険料率を確認してみる
- 病院を受診した際に医療費明細書を確認してみる
- 自分が死亡したら、遺族年金がいくら支給されるか計算してみる
- 親の年金支給額を見せてもらう
順番5】社会保険・労働に関する一般常識対策(翌5月)
5月の勉強は社会保険・労働に関する一般常識対策にあてます。
テキストや過去問で狙われやすい論点を確認しながら、厚生労働白書・労働経済白書・各種統計を確認するのがおすすめの勉強法です。
また時事に関連した出題もされることから、日経新聞に目を通すことも忘れてはいけません。
一般常識対策は出題範囲が広いため「これをやっておけば大丈夫!」という対策法がありませんが、厚生労働白書・労働経済白書・各種統計を確認し、可能な限りリスクを軽減しておきましょう。
対策が難しく出題範囲も非常に広いことから、多くの受験生を悩ませています。
このように一般常識科目は難易度が高いため、勉強の順番としては最後の方に回すのがおすすめです。
一般常識の対策は直前期でも十分に間に合うため、一般常識の勉強をする前に他の科目を仕上げることを優先しましょう。
順番6】直前期(7月~8月)
順番の最後である直前期は予想問題集を実際に解き模擬試験を受験するなど、社労士(社会保険労務士)試験の本番を想定した演習を行います。
特に模擬試験は本番と同じタイムスケジュールで同じような雰囲気で受験できる貴重な機会です。
本番に酷似した環境で本番レベルの問題に取り組める場は滅多にないため、ぜひ参加しましょう。
また模擬試験の結果は、他の受験生と比較した自分の実力や苦手科目を知ることができる資料となります。
ただ結果だけ見るのではなく、苦手分野や「周りは得点しているけど自分は落とした問題」を徹底的に対策して得点力を鍛えましょう。
社労士(社会保険労務士)試験の勉強のポイント
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社労士(社会保険労務士)試験の勉強の順番が決まり、いざ勉強を開始する時に注意しなければならないことは、勉強を継続することです。
せっかく効率的な勉強の順番を決めても、継続できなければ意味がありません。
ここからは社労士試験の勉強を継続するために、勉強をする時に注意するポイントを4つご紹介していきます。
ポイント1】持続可能な計画を立てる
繰り返しになりますが、社労士(社会保険労務士)試験の勉強は、一般的に約1年以上の長丁場になるため、途中で息切れしないためにも持続可能な計画を立てることが重要です。
具体的に意識するべきポイントとして、下記の心構えが挙げられます。
- 詰め込み過ぎない
- 実現可能なレベルで組む
- 日程に余裕を持たせる
勉強する内容を詰め込みすぎると、理解が不十分に終わることが多いので、詰め込み型のスケジュールを立てるのは避け、日程に余裕を持たせることを意識しましょう。
また実現可能なレベルのスケジュールを組むことも重要です。
例えばフルタイムで働いている社会人が「毎日5時間勉強する!」というのは、実現可能性に疑問がありますよね。
そのため、本業に支障が出ないようにするのはもちろん体力的にも無理のないスケジュール作成を意識することをおすすめします。
ポイント2】OFFの日を意図的に作る
試験日まで勉強漬けの生活を送るのは精神衛生上良くありません。
そのため、スケジュールを立てる際には休む日・遊ぶ日も考慮することも重要です。
しっかりと楽しむ日を設けてリフレッシュすることで、勉強のパフォーマンスも高まります。
睡眠時間を削ったり休む時間を極端に減らしてしまうと、ストレスが蓄積されて挫折にも繋がってしまいます。
また疲れている状態だと集中して勉強できず、結果的に非効率な勉強になりがちです。
そのため「休むのも勉強の内」と割り切って、質の高い勉強を持続できるように意識しましょう。
ポイント3】勉強する内容は詳細に決める
スケジュールを立てる際には、勉強する内容を詳細に決めることをおすすめします。
例えば「健康保険法を勉強する」という大枠ではなく、「健康保険法の高額療養費について今週(7日)は毎日○○時から△△時まで2時間(×7)、頻出語句のインプットを中心に勉強する」という具合です。
社労士(社会保険労務士)試験では1つの科目の勉強量が多いため、ざっくりとした決め方だと細かなポイントまで勉強しきれない恐れがあります。
単元ごとに頻出度や重要度も異なるため、漫然と勉強する科目だけ決めるのではなく詳細な内容まで決めるのが大切です。
ポイント4】勉強スケジュールは必要に応じて見直す
もし事前に立てた勉強スケジュールと実際の勉強の進捗がズレてしまったら、必要に応じて見直しましょう。
事前に完璧な勉強スケジュールを作ることは不可能であるため「計画通りできなかった…」と落ち込む必要はありません。
- 急な残業
- 体調不良
- 家族の用事
- 精神的に疲れていて、どうしても休みたい
上記のように勉強スケジュールを乱す要素はいくらでもあるため、寸分の狂いなく当初の順番通りに勉強を進めることは不可能です。
もし勉強スケジュール修正の必要性に迫られたら、そのタイミングにおけるベストなスケジュールを作り直せば問題ありません。
社労士(社会保険労務士)試験合格に向けた勉強時間の作り方
社会保険労務士試験の合格を目指すには、効率的に勉強時間を確保することが必須です。
忙しい日々の中で勉強時間をいかに作り出すかが、合格への鍵となります。
- 余白時間に勉強時間を埋め込む
- 朝勉習慣を設ける
- スキマ時間を活用する
- ながら勉強で時間を作る
- フリースタイルで勉強するよう意識づくりをする
これらの方法を組み合わせることで、忙しい日常の中でも十分な勉強時間を作り出せます。
コツコツと積み重ねることで、社会保険労務士試験の合格に近づきます。
余白時間に勉強時間を埋め込む
一週間の活動を詳細に記録し、生活の中で「余白時間」を特定することから始めます。
これらの余白時間は、予定のない小さな時間帯であり、通常は気づかないほど散発的です。
この時間を有効活用することで、毎日少しずつでも勉強時間を増やせます。
例えば、通勤時間や昼休み、家事をしている合間など、日常生活のスキマを活用しましょう。
朝に勉強する習慣を設ける
一日の始まりに勉強時間を設けることは、非常に効果的です。
朝の時間は頭がクリアで集中しやすいため、勉強に適しています。
早寝早起きを心がけ、睡眠時間を確保しつつ、朝の静かな時間を学習に充てましょう。
たとえ30分でも、この習慣が積み重なれば、大きな学習時間となります。
スキマ時間を活用する
日々の生活の中には、「スキマ時間」が数多く存在します。
これらの短い時間を意識して勉強に使うことで、日々の積み重ねが大きな差となります。
- 電車を待っている間
- 昼休み
- コーヒーブレイクの時間など
上記のようなスキマ時間を利用して、短期間の集中勉強を行いましょう。
これには電子書籍やアプリなどのモバイルツールが非常に便利です。
ながら勉強で時間を作る
通勤中や家事をしながらでも、耳を使って学習する「ながら勉強」が可能です。
この方法では、新しい内容を学ぶよりは、既に学んだ内容の復習や予習に適しています。
音声教材を利用して、移動時間や家事の最中にも勉強を続けられます。
フリースタイルで勉強するよう意識づくりをする
勉強は場所を選ばず、いつでもどこでも行えるように心がけましょう。
この方法は、「必ず机に向かわなければ」という固定観念を捨て、フレキシブルに学習することが大切です。
スマートフォンやタブレットを活用して、隙間時間でもすぐに学習できる環境を整えることが、効率的な学習へと繋がります。
社労士(社会保険労務士)試験の勉強スケジュールを立てるメリット
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前述したように、社労士(社会保険労務士)試験の合格を目指す上で勉強スケジュールの立案は非常に重要です。
勉強スケジュールを立案することでどのようなメリットが期待できるのかを、ここから解説していきます。
メリット1】各科目を満遍なく勉強できる
勉強スケジュールを事前に作ることで、各科目を満遍なく勉強できます。
無計画に勉強をしていると勉強量が偏ってしまうことが多く、苦手科目ができてしまいがちです。
社労士(社会保険労務士)試験には各科目で最低限得点しないと不合格が決まってしまう「足切り」があります。
苦手科目が多いとその分足切りに引っ掛かってしまうリスクも高まり、合格が遠のいてしまうことになるので要注意です。
スケジュールを立て各科目を満遍なく勉強することで、足切りに引っ掛かってしまうリスクを軽減できます。
メリット2】モチベーション維持に役立つ
スケジュールを立てることで自分のやるべきことが明確になり、勉強のモチベーション維持に役立ちます。
社労士(社会保険労務士)の勉強は1年近くの長丁場になるケースが一般的で、長期間に渡って勉強するためにはモチベーションを維持することが欠かせません。
スケジュールを立てないと漫然と勉強することになってしまい、モチベーションを失いがちです。
モチベーションが高ければ勉強の質も高まるため、自然と合格できる可能性も高まります。
メリット3】直前期に慌てずに済む
勉強スケジュールを立てることで、直前期に慌てずに済むというメリットがあります。
先述の通り、社労士(社会保険労務士)試験では概ね試験前3ヶ月間を「直前期」と呼びますが、直前期は合否を分ける重要な時期です。
事前に勉強スケジュールを立て計画的に社労士試験の勉強を進めることで、直前期にも慌てることなく「自分のやるべきこと」に集中できます。
直前期の過ごし方を間違えると合格が遠のいてしまうため、直前期を見据えた上で勉強スケジュールを作ることをおすすめします。
社労士(社会保険労務士)試験はスケジュール立てとしっかり実行できるかがカギ
1日に3時間の勉強時間を確保できるのなら約1年前の9月から勉強をすれば、社労士(社会保険労務士)試験合格を目指せます。
休日に勉強を集中して、1週間に16時間の勉強時間であれば約1年2ヶ月前の7月から、1週間に8時間の勉強時間なら2年4ヶ月前の5月から勉強を始めなければなりません。
社労士(社会保険労務士)試験の合格に近付くためには十分な勉強時間を確保した上で自分にあった勉強スケジュールを立てることが重要となります。
自分でスケジュールを立てるのが難しい方は、充実した学習サポートがあるアガルートなど予備校や通信講座に通うことがおすすめです。