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TikTokの危険性とは?危険と言われる主な7つの理由とトラブルを回避するポイントを解説

TikTok 危険性

TikTokは若者を中心に世界中で人気を集めるショート動画アプリですが、その一方で「危険性」も指摘されています。

特に未成年の利用や過激な投稿が問題視されるケースも多く、親世代や教育関係者の間でも不安の声が上がっています。

本記事では、TikTokに潜むリスクやトラブルの実例、安全に利用するための具体的な対策までをわかりやすく解説します。

TikTokが危険と言われる主な理由

理由1】個人情報が特定される可能性がある

TikTokに投稿した動画やプロフィール情報から、本人の住所・学校・勤務先などが特定されてしまうリスクがあります。

特に動画の背景や制服、口調や方言、位置情報の設定などが手がかりになるケースは多く、些細な情報からでも個人を特定することは可能です。

また、動画に映り込んだ郵便物・名札・車のナンバーなどが特定に繋がった事例も報告されています。

一度インターネット上に公開された情報は完全に消すことができないため、個人情報が拡散すれば、その後の生活や安全に深刻な影響を及ぼす恐れがあります。

撮影時には必ず背景や映り込みに注意し、特に未成年の場合は保護者によるチェックも重要です。

アカウントのプライバシー設定も見直して、投稿が無制限に公開されないようにする必要があります。

理由2】コメント欄の誹謗中傷や炎上リスクがある

TikTokでは動画に対してコメント機能が備わっており、内容次第では誹謗中傷の的になることがあります。

特に炎上しやすいテーマや過激な発言、挑発的な内容を含む投稿は注目を集めやすく、その分批判や攻撃を受ける可能性が高くなります。

炎上が拡大すると、動画だけでなく投稿者自身のSNSアカウントや過去の投稿が掘り返され、ネット上での「晒し」や私生活への干渉にまで発展することがあります。

実際に、TikTokの炎上が原因で精神的ダメージを受けたり、学校や職場に影響が及んだ事例も存在します。

誹謗中傷は立派な犯罪行為であり、悪質な場合には発信者情報の開示請求や損害賠償請求も可能です。

理由3】動画から居場所を特定されたりストーカー被害を受けるリスク

TikTokは公開性の高いプラットフォームであるため、動画の視聴者が投稿者の情報を収集し、ストーカー的な行為に発展するケースがあります。

特に、投稿に映り込んだ背景や私物、話し方のクセなどから個人の居住地域や行動範囲が特定されてしまう可能性もあります。

また、TikTokのDM機能を通じて執拗なメッセージを送ってくる人物が現れることもあり、無視しても別アカウントから再接触してくるなどの被害が報告されています。

これらは明確な迷惑行為・ハラスメントに該当し、放置すると被害がエスカレートする恐れがあります。

こうしたストーカー被害を防ぐには、撮影場所や背景に細心の注意を払うことが基本です。

また、DMの受信範囲を制限する設定や、怪しいアカウントを即座にブロック・通報する対応も有効です。

理由4】動画の無断転載・二次利用

TikTokに投稿した動画は、他者によって簡単に保存・再共有される仕様になっており、無断転載や二次利用のリスクがあります。

特に「ダウンロード機能」が有効な状態であれば誰でも端末に保存できてしまうため、本人の知らぬ間に別のSNSやYouTube、まとめサイトなどで再利用されるケースも見られます。

さらに、TikTok動画は編集・リミックスされることもあり、意図しない文脈で使われたり、誤解を招くようなコンテンツに変えられて拡散される危険性もあります。

中には、「自分の動画が詐欺目的に使われたり、匿名掲示版に上げられて誹謗中傷の的になっていた」というケースもあります。

一度インターネット上に出回った映像は完全に削除することが極めて困難で、これを防ぐには「他ユーザーによるダウンロードの禁止」や「リミックスの無効化」を行いましょう。

また、非公開アカウントに設定することで信頼できるフォロワーにしか投稿を見せない対策も有効です。

理由5】DMやコメントなどから被害に繋がるケースもある

TikTokではフォロー関係にあるユーザー間でダイレクトメッセージ(DM)のやり取りが可能です。

しかしこの機能を悪用し、詐欺や出会い系を目的としたメッセージを送りつけるユーザーも存在します。

巧妙な言葉遣いで信頼させ、個人情報を聞き出したり、外部サイトへ誘導したりする手口が多発しています。

とくに、金銭の要求や副業勧誘などは典型的な詐欺のパターンです。

未成年やネットリテラシーの低いユーザーが被害に遭いやすく、被害に気づいたときには手遅れとなるケースもあります。

DM機能は「誰でも送信可」「フォロワーのみ許可」「完全にオフ」など細かく設定可能です。

不審なアカウントからDMが届く場合は開封せず、すぐにブロック・通報の対応を行いましょう。

また、万一被害に遭った場合には、速やかに家族や警察、消費生活センターへ相談してください。

理由6】バズ目的など独自文化の中での精神的負担

TikTokアカウントが一度バズると、その後なかなかバズらなくなった場合に周囲から「オワコン」と言われることに悩むなど、独自文化や承認欲求の中で精神的な負担がかかるケースもあります。

容姿を侮辱するようなコメントが多く集まってくる中で競い合うあど、かなり独特な価値観の中で負担を強いられるインフルエンサーも少なからずいます。

結果的に過激な企画を行うようになるといったことも少なくありません。

理由7】中国政府との関係性やデータを取られるリスクがある

TikTokはその利便性やエンタメ性の高さから世界中で利用されていますが、同時に「過剰なデータ収集」に対する懸念が広がっています。

特に、TikTokの運営企業であるByteDance(バイトダンス)が中国に拠点を置いていることから、ユーザーデータが中国政府に渡る可能性が危惧されています。

アメリカではこうした懸念から連邦政府の公用端末におけるTikTokの使用を禁止する措置が取られ、さらに一部の州では民間レベルでの利用禁止も進められています。

日本でも2023年に公用端末でのTikTok使用を制限する通達が出されており、政府レベルでの警戒感が強まっています。

収集されるデータには位置情報、端末情報、閲覧履歴、連絡先情報、クリップボードの内容などが含まれるとされ、仮に悪用されれば個人のプライバシーを大きく侵害する可能性があります。

利用者は、TikTokに限らずSNSアプリにおける「提供する情報の範囲」や「権限設定」に常に注意を払うことが重要です。

TikTokを安全に使うための対策

TikTokを安心して利用するには、いくつかの具体的なセキュリティ対策を講じる必要があります。

個人情報の管理や機能設定の工夫によって、多くのリスクを未然に防ぐことが可能です。

以下では、代表的な6つの安全対策について解説します。

対策1】アカウントを非公開設定にする

TikTokではアカウントを「非公開」に設定することで、フォローを許可したユーザーだけに自分の投稿やプロフィールを閲覧させることができます。

これにより、不特定多数のユーザーからの不要な視線や接触を防げるため、安全性が大きく向上します。

非公開設定にすることで、以下のような効果が期待できます。

  • 不審なユーザーからのフォロー申請をブロックできる
  • 無断転載や動画の悪用を防ぐことができる
  • 誹謗中傷コメントのリスクを低減できる

設定方法は、プロフィール画面から「プライバシー」→「非公開アカウント」をオンにするだけです。

特に未成年のユーザーやSNSに不慣れな方には、初期設定として強く推奨される手段です。

対策2】コメントやDMを制限する

TikTokでは投稿に対するコメントやDM(ダイレクトメッセージ)を制限することが可能です。

これにより、誹謗中傷やスパムメッセージ、悪質な誘導などから自分のアカウントを守ることができます。

とくに次のようなケースでは、コメントやDM制限の設定が効果的です。

  • 知らないユーザーからの不快なメッセージが届く
  • 過去に投稿が炎上した経験がある
  • 不特定多数からの反応を避けたい

設定方法はプロフィール画面の「プライバシー」メニューから、以下の項目を調整することで対応できます。

  • 「コメント」:フォロワーのみ/誰にも許可しない
  • 「DM(メッセージ)」:相互フォローのみ/許可しない

必要に応じて特定のユーザーをブロックすることもできるため、危険なユーザーとの接触を未然に防ぐ手段として有効です。

対策3】顔出しや背景などから特定されないように注意する

TikTokに投稿する際は、自分の顔や動画の背景に細心の注意を払う必要があります。

顔出しは一度インターネット上に公開されると永久的に残る可能性があるため、身元の特定や私生活への影響につながるリスクがあります。

また、背景に以下のような情報が映り込んでしまうと、個人情報の特定につながる危険性があります。

  • 自宅周辺の風景や外観
  • 車のナンバープレート
  • 学校名・制服・会社ロゴ
  • 宅配伝票や郵便物

たとえば、カーブミラーに映り込んだ景色から住所を特定された事例もあり、思わぬ形でプライバシーが侵害される恐れがあります。

撮影する際は室内でもポスターや表札、家電の型番などに注意しましょう。

顔出しを避けたい場合はスタンプやエフェクト、フィルター機能を活用すると一定の匿名性を保ちながら投稿できますが、フィルターが外れてしまうトラブルもあるため過信は禁物です。

対策4】動画を保存・二次利用されないようにする

TikTokに投稿した動画は他人が簡単に保存・再利用できる仕組みになっています。

ダウンロードされた動画が本人の知らないうちに他のSNSやまとめサイトで拡散され、誹謗中傷やなりすましなどの被害につながるケースも少なくありません。

こうした被害を防ぐには、TikTokアプリのプライバシー設定で以下の対応が可能です。

  • 「他の人によるダウンロードを許可」をオフにする
  • リミックス機能(他の動画と合成される)を無効にする
  • アカウント自体を非公開設定にする(特に未成年の場合に推奨)

加えて、動画内に自身の声や顔が入っている場合、AIによる合成やディープフェイクへの悪用リスクも考慮する必要があります。

対策5】不審なDM・コメントに引っかからないようにする

TikTokでは誰でも動画投稿者に対してコメントを残したり、DM(ダイレクトメッセージ)を送ったりすることが可能です。

しかし、それを悪用して「詐欺」「出会い目的」「嫌がらせ」などの被害に発展するケースも少なくありません。

たとえば以下のようなトラブルが報告されています。

  • 「コラボしませんか?」と誘って金銭を要求される
  • 「あなたに興味があります」と言って出会い系に誘導される
  • 意味不明・攻撃的なコメントで精神的ダメージを与えられる

このような事態を防ぐため、以下の対策を講じることが有効です。

  • DM機能を「フォロー中のみ」または「誰にも許可しない」に設定
  • コメント欄の公開範囲を制限(非公開や承認制)
  • 不審なアカウントは即ブロック・通報する習慣をつける

特に未成年ユーザーは甘い言葉で騙されやすい傾向にあります。自分一人で抱え込まず、保護者や信頼できる大人に相談することも大切です。

また、明らかに違法性のあるメッセージ(脅迫・詐欺・ストーカーなど)を受け取った場合は証拠を残したうえで警察に相談することも検討してください。

TikTokに投稿する際の注意点

TikTokへの投稿には思わぬトラブルを招くリスクが潜んでいます。

特に未成年の利用者や個人情報が特定されやすい投稿スタイルの方は注意が必要です。

以下の注意点を理解し、リスクを回避したうえで投稿するよう心がけましょう。

注意点1】顔出しのリスクを理解する

顔出しは認知度を高める一方で、個人の特定や誹謗中傷のリスクを高めます。

顔写真から学校や職場、交友関係を特定されるケースも少なくありません。

特に未成年の場合は、保護者の同意なしに顔出し投稿を行うことは避けるべきです。

どうしても顔出しが必要な場合はスタンプ・マスク・フィルターを活用してリスクを抑える工夫をしましょう。

注意点2】投稿に個人情報が含まれていないか確認する

投稿前には背景に住所が特定できる建物や標識が映っていないか、服装や会話の中に学校名・地名などが含まれていないかを必ず確認しましょう。

たとえ映り込みが一瞬でも、視聴者が拡大・停止・切り抜きなどで情報を取得するリスクは常にあります。

特に自宅周辺やよく行くカフェ・通学路での撮影は注意が必要です。

注意点3】投稿は「一生残る」前提で判断する

TikTokの投稿は一度インターネット上に出ると完全に消すことができません

自身で削除しても、他者が保存して拡散してしまえば回収は不可能です。

投稿する前には、将来の就職活動や人間関係に悪影響を及ぼす内容でないかを見直しましょう。

「ネタのつもりだった」「軽い気持ちだった」が通用しないのがSNSの怖さです。

TikTokの危険性を理解した上で利用すべし

TikTokは魅力的な動画投稿プラットフォームであり多くの若者に支持されていますが、利用にはいくつものリスクと注意点が存在します。

特に個人情報の流出、依存性、社会的影響といった側面に対して、正しい理解と対策が求められます。

本記事で紹介した危険性や注意点を踏まえ、感情的にならず冷静な判断のもとで活用していくことが重要です。

また、未成年が利用する場合は保護者と一緒にルールを決めて使うことも安全な利用に繋がります。

TikTokを安全に楽しむには、リスクを知ったうえで「何を投稿すべきか・すべきでないか」を常に意識しながら利用する姿勢が不可欠です。